「コメットさんの日記新たなる旅立ち-地球(テラ)へ-」コラム

プロローグ

　私がこのストーリーを書くきっかけとなったのは、「コメットさん☆」では

先延ばしされた、「コメットさん達の結婚問題」に決着をつけたい、と強

く思ったことである。

 

第一章「王女からのメール」—１０年前からの構想、ようやく実現—

　この章を書くきっかけになったのは完成から約１０年前に私の職場に

実際に来たメールである。（この章の中のメールと同様）「プリンセス・

ムベキ」と書いてあったのには本当に驚いた。そして実際に返事も送っ

ている。しかし、実際には返事は来なかったことから、迷惑メールだっ

た可能性が高いと思っているが、本物だった可能性もないとは言えない、

とも思っている。とにかく、これをきっかけに、「いつかこれを元に小説

を書きたい」と強く思ったのは確かである。それから１０年の時を経て、

ようやく完成させることが出来、とても嬉しく思っている。小説内のメー

ルはこの時のメールを元に若干アレンジしているが、カワズール・ナター

ル王国はかつて存在した王国がモデルとなっており、風景などの描写も

ネット上の取材に基づいている。

 

第二章「クラリス達の危機」—２大ヒロイン競演-コメットさん、カリオス

トロ公国へ—

この章を書くきっかけになったのは、公開から３０年以上たったが、今だ

にこれまで観た映画の中で最高だと思っている「ルパン三世カリオストロ

の城」を観たことである。私は、この映画は「ルパン三世の映画」として

は終わっているかもしれないが、この作品を通して描かれたクラリス＝ド

＝カリオストロの物語は終わっていない、と思い、クラリスのその後につ

いて「カリオストロの復讐」、「カリオストロの城完結編」というタイトル

の２つの小説を書いた。しかし、その頃はほとんど自分の力だけで書いた

ので、現在よりもはるかに時間がかかり、しかもその輝きはネット上で公

開出来るレベルに達していなかった。いつか書き直して公開出来れば、と思っ

てはいる。一方、この章の設定は「カリオストロの城完結編のその後」をベース

とし、クラリス（１世）の娘を主人公としているが、娘の名前等は「カリオストロの

復讐」と異なっている。

　この章の特長は「ヤマト２１９９」の森雪とユリーシャ＝イスカンダル、「ミル

キィホームズ」のシャロとクラリス王女、「ルパンVS名探偵コナン」の毛利蘭と

ミラ王女などとは異なって、もう一人のヒロインでコメットさんの親友のラ＝クラリ

ス＝バイオリン星国女王とクラリス２世が顔や声がそっくりなだけではなく、お互

いを良く知っていることである。性格や王族という立場も似ていることから、この２

人を見分けるのはとても難しく、正確に見分けることが出来るのは婚約者のマル

コを除いては親友のコメットさん、クラリス女王の付き人の３人だけという設定

にしている。