新コメットさんの日記 第4章「星国のサーキット」その2

「決勝第一ステージ」

コメットさん:21才。ハモニカ星国の王女。ハモニカ星国に留学している

ツヨシ君、ネネちゃんのお世話をするために星国に滞在中。

剛(ツヨシ)くん:12才。コメットさんがかつて地球でお世話になった

藤吉家の主人、景太郎パパ達のふたごの兄。ハモニカ星国に留学中。サー

キット星で行われた第1000回トライアングル星雲ティンクルロボットレ

ーシング大会予選で4位となり、決勝に進む。

ツヨシロボ:全長約50m、全幅約20m。ツヨシ君の操縦するティンク

ルロボ。ツヨシ君の良きパートナーとなる。

寧々(ネネ)ちゃん:12才。同じくふたごの妹。同じくハモニカ星国に

留学中。ツヨシ君と一緒に予選に参加するが67位となり決勝に進めず。

沙也加ママ:40才。ツヨシ君、ネネちゃんの母親。大会予選に出場する

も1周目途中でリタイヤ。

パンダ隊長:65才。(地球年齢41)ハモニカ星国防衛軍最高司令官で

ティンクルロボット隊隊長。第999回ティンクルロボットレーシング大

会優勝者。第1000回ティンクルロボットレーシング大会予選第一位。

アンタレス長官:ハモニカ星国の警察ビト長官で第1000回ティンクルロ

ボットレーシング大会予選第6位。

プラネット王子。24才。タンバリン星国の王子。第1000回ティンクル

ロボットレーシング大会予選第10位。

Dr-GIYさん:40才。埼玉県内の大学のロボット工学科准教授。愛機不知

火に乗り、第1000回ティンクルロボットレーシング大会予選第2位。

青連者さん:28才。都内の会社のエンジニア。予選第9位。

サーシャさん:トランスバール星国で創られたアンドロイド。テレパスリ

ンクにより青連者さんの操縦をアシストする。

イマジンカイザさん:21才。都内の大学4年生。ティンクルロボット

レーシング大会予選を最下位で通過。

 

7/7 10:20

 

「お〜イ!コメットさん、お母さん!」

(僕はロボから降り、2人の方に向かった)

「ツヨシ君、決勝進出おめでとう!良く頑張ったね。カッコよかったよ」

「ツヨシ、おめでとう。私達の分まで頑張ってね」

「ウン、あれ、ネネは?」

「あそこよ。今来たみたい」

(お母さんは、ちょっと声のトーンを落として答えた)

「お母さん、どうしてリタイヤしちゃったの?お母さんがいなくなってか

ら、急に自信がなくなっちゃって〜」

(ネネは今にも泣きそうな声で言った)

「ごめんね。でもあなたは最後まで走れたわ。よく頑張ったわね」

(お母さんはそう言ってネネを抱きしめた)

「お母さん」

(そうネネが言ったように聞こえたが、泣いているようにも見えた。僕も

ちょっと悲しくなる)

「ネネちゃん、最後までよく頑張ったね。とっても良かったよ」

「コメットさん…。…でも私、もういいの。」

「え?」

「私にはもうすぐかなえられる夢があるから

(そう言うネネの声はいつもの調子に戻っていた。すこしホッとする)

「ツヨシ様、決勝進出おめでとうございます。この後11時から選手控室

で明日行われる決勝についての説明がありますのでお集り下さい」

「パンダ隊長、予選1位、おめでとうございます。さすがですね。後ろか

ら見ていて、素晴らしい走りだと思いました。結局追いつけなかったけれ

ど…」

(と僕が言うと)

「いえ、いえ、ツヨシ様があそこまで迫ってこられるとは、失礼ながら予

測しておりませんでした。驚いております。ツヨシ様はもう立派な『ティ

ンクルロボットレーサー』ですよ」

(とパンダ隊長が言った)

「そ、そうかな〜」 

「ツヨシ君ったら、ハハハー」

「ハハハ〜」

(僕がちょっと照れながら言うと、笑いの渦がわき起こった…) 

 

11:00 

(僕達が控室に着くと、たくさんの人が集まっていた。11時ちょうどにパンダ

隊長が出て来て、)

「え〜それではみなさん、これから明日の決勝のコースについて御説明い

たします」

(と言った直後、)

「ちょっと待って下さい〜」

(とイマジンカイザーさんが息をきらせながら駆け込んで来た)

「フ〜間に合った」

「イマジンカイザーさん。予選同様ギリギリセーフでしたな。決勝でも頑

張って下され」

(パンダ隊長がそう言うと、会場内に笑いがわき起こった)

「ではこれから決勝のコース図を発表します!」

(パンダ隊長がメモリーボールを起動させると、まん中に火山がある、

決勝のコース図

が浮かび上がり、会場内がどよめいた)

「これが第一ステージ最初の1000kmのコース図です。なお、これ以

降は当日実際に走って頂くまで、公開されません。決勝では未知のコース

への対応能力も問われますので〜ちなみに第一ステージは全長3000

km、第二ステージは海中ステージで全長500km、第三ステージは宇

宙ステージで全長6500kmです。健闘を祈ります。なお明日は10時

にスタートしますので、今日と同じ時間にここに集合して下さい。以上で

す」

「ツヨシ君、おめでとう。いや〜最後は抜かれちゃったな。明日もよろし

く」

(パンダ隊長が去った後、青連者さんがサーシャさんと共に近付いてきて言った)

「青連者さん、サーシャさん。決勝進出おめでとうございます。こちらこ

そよろしくお願いいたします。でも最後はどうしてスピードダウンしちゃ

ったんですか?」

 「ああ、それは〜」

「星力が暴走しそうになったからですよね。青連者さん。あんまり大きい声では

言えないけれど…」                                                                                                                             

(青連者さんの声をさえぎるようにサーシャさんが応えた)

「そ、そうなんだ。じゃあ、また明日」

「さようなら〜あ、Dr.-GIYさんだ」

(僕はこちらに向かってくるアスカさんとDr.-GIYさんの姿を見つけて言

った)

「ツヨシ君、決勝進出おめでとう。スゴイじゃないか。もう少しで抜かれ

るんじゃないかと思ったよ。決勝でも頑張って」

「ハイ。ありがとうございます。Dr.-GIYさんこそスゴイと思いました。

最後はあのままトップでゴールするかと思ったし、やっぱり不知火は超カ

ッコイイし〜。決勝でも頑張って下さいね」

「ああ。今度はカッコ良く優勝を決めれるよう、頑張るよ。じゃあ、また」

「また、明日。さようなら〜」

「ツヨシ君、また明日〜」

Dr.-GIYさんとアスカさんは手を振りながら去っていった)

(ツヨシロボ、明日は頑張るぞ〜僕はこころの中でそう叫んでいた…)

 

7/8 9:30

(昨夜は様々な場面を想定しながら練習を行った後、会場内のホテルで早

めに床についたがなかなか眠れなかった。8時位に起きてみんなで朝食を

とってから、控室に向かった。部屋の中に入った瞬間、空気が昨日と違う

ことに気づいた。更にみんなの顔も昨日とは明らかに違っていた。

「みんな、勝ちにきている。これからが本当の『レース』なんだ」

僕は直感的にそう思った)

「みなさん、おはようございます。みなさんのスタートの位置をこれから

映しますが、先程それぞれのロボにも転送しましたので確認をお願いしま

す」

(9時半ちょうどにパンダ隊長が出て来てメモリーボールを起動すると、

50機のスタート位置が投影され、あちこちで声があがった)

「パンダ隊長のすぐ上だ」

(パンダ隊長を中心に、順位の高い順に時計回りに外側に向かうようにな

っていて、予選4位の僕はちょうど隊長のすぐ上と、なかなかいい位置に

なっているのを観て、嬉しく思った)

「昨日もお話した通り、10時にスタトいたしますので予選と同じ5分

前までにロボに搭乗していて下さい。それから、このレースはタイムだけ

でなく、走行中の輝きも50名の審査員によりポイント化され、順位がつ

けられます。そしてそれぞれ1位が50ポイント、2位が49ポイント、

50位が1ポイントとなり、その合計(最高100ポイント)で優勝を争

います。なお、ポイントが同じになった場合、予選の順位が上の人が上位

となります。それから、各ステージには通過制限時間があり、これを超え

ると失格になります。第1、2ステージは10分、第3ステージは15分

です。健闘を祈ります。解散!」

「プラネット王子!」

(パンダ隊長が退場した後、僕は少し前にいた王子に声をかけた)

「やあ、君か。スゴイじゃないか。あの走りにはびっくりしたよ。追いつ

けなかったもんな。お互いに最後まで頑張ろう」 

(プラネット王子はそう言って右手を差し伸べた)

「ええ。ありがとうございます。頑張ります」

(その手としっかり握手しながら僕は応えた)

9:50

(それから僕は他の参加者達とともに駐機場に向かい、ロボを起動させた。

そしてスタート8分位前にはロボに乗り込み、機体の状態の確認をしてい

た。駐機場わきのメインスタジアムには既に大観衆で超満員となっていた。

スタート5分前に昨日と同じ司会者が登場して言った)

「皆さん、いよいよこの日を迎えました。これから決勝のレースを始めた

いと思います。まず、決勝進出者を改めて紹介します。予選1位、パンダ

隊長〜!」

(会場は昨日以上の大歓声に包まれた。パンダ隊長も手を振ってこれに応

えていた)

「続いて予選第2位、Dr.-GIY准教授〜!」

(これも昨日以上の大きな歓声が上がったが、Dr.-GIYさんは少し微笑み

ながら手をあげただけだった。僕は「相当気合いが入っているな」と思っ

た)

「続いて予選第3位、大空愛選手〜! 

(一方、こちらはかなりリラックスしているらしく、メタルスーツロボを

ジャンプさせるパフォーマンスをし、昨日よりはるかに大きな歓声を受け

ていた。それを見ながら「とても初参加とは思えないな」

と僕は思っていた)

「続いて予選第4位、ツヨシ選手〜! 

(そのとたん、昨日より大きな声援が僕を包んだ。僕はコックピットから

身を乗り出してそれに応えた。何とも言えない、とてもいい気持ちだった)

(お兄ちゃん、がんばって)

(ン?僕はハっとして耳をすませた。ネネの声が聴こえたような気がした

からだ)

「ツヨシさま。ネネさまの輝きを捕らえました」

「え?何でわかるの?」(あまりのタイミングの良さに、僕は思わずそう言

ってしまった)

「それはもちろん、この輝きセンサーの感度はピカ1ですからな。それは

とにかく、場所を投影いたします」

(たちまちスタジアムのある一点が拡大され、ネネの姿が見えた。お母さ

んの姿も見える)

「オ〜イ!」

(僕は嬉しくなって2人に向かって力一杯手を振った。それから残りの決

勝進出者の案内があり、最後に)

「そして予選第50位、イマジンカイザー選手〜! 

(とイマジンカイザーさんが紹介され、大きな歓声があがった)

「これで選手の紹介を終わります。各選手はスタート位置について下さ

い」

(との司会者の声の直後、各機は一斉にスタート位置に向かった。もちろ

ん僕達も所定の位置を目指す)

「スタート30秒前!」

(とのカウントダウンが始まるころには皆所定の位置についていた)

「20秒前!」

(緊張感が更に高まる。僕は耳に神経を集中させながらまっすぐ前を見つ

めていた)

「10秒前!5、4、3、2、1、ゼロ!」

「ツヨシロボ、ゴー!!」 

(僕はそう叫びながらアクセルを思いっきり踏み込んでロボをスタートさ

せた。フわっとからだが浮くような、とってもいい気持ちがまわりを包ん

だ) 

「各機一斉にスタートしました!間もなく最初のカーブに差しかかります。

現在先頭はツヨシロボ、パンダ隊長、グレート不知火、ベオウルフの4機

が激しく争っています!ツヨシロボがわずかにリードして直角クランクに

入りました!すぐ後ろに3機がほぼ並んでいます!…あ〜っとここでアン

タレス長官ロボがそのすぐ後ろにせまってきた、5機が先頭グループとな

ってV字カーブを曲っている、ここまで一機もリタイヤしていません、さ

すが決勝です!一方、最下位は何とイマジンカイザーロボではありません、

篠原健太郎選手のロボです。するとイマジンカイザーロボは…あ〜っと、

トップと約10秒差の25位です!間もなくV字カーブに入ります」 

「ツヨシロボ、もうすぐ急上昇カーブだ」 

「了解。一気に加速して下さい。でもトンネルに入ってからはご注意を」

「ウン。中の様子を出来るだけ早く知りたいからわかったら教えて」

「了解」

(急上昇カーブに入るとすぐツヨシロボが言った)  

「ツヨシ様。あのトンネルはまっすぐ下に伸びています。減速の準備を」

「いや。ここで引き離すチャンスだ。出来るだけ減速せず、トンネルに入

ったらすぐに下に向いて加速して」                            「了解!」

(サーキット山中腹にあるトンネルに向かって上昇しながらツヨシロボが

答えた)

「さあ、間もなく先頭がトンネルに差し掛かります。現在トップはツヨシ

ロボ、0.2秒差でパンダ隊長ロボ、グレート不知火、ベオウルフ、更にそ

のすぐ後ろにアンタレス長官ロボがつけています。今、ツヨシロボが2分

2秒386のトップでトンネルに入りました!続いてパンダ隊長ロボが2

2秒611、グレート不知火が2分2秒658、ベオウルフが2分2秒

680、アンタレス長官ロボが2分4秒159で入りました。お〜っとこ

れは、ツヨシロボ、後続のロボの目の前でダイブしました、パンダ隊長、

グレート不知火、これを避けようと減速、タイムをロスしました。しかし、

ベオウルフはこれをうまく避けて2位に浮上、0.3秒差で後を追います」
「ツヨシ様、やりましたね」

「ウン。でもレースはまだまだこれからだよ。ツヨシロボ、下まで一気に

加速!」

「了解!」

(僕達はトンネルの底へ突進していった…)

 

(「そっか、スゴ〜イ、ツヨシくん」

 わたしはひとまずツヨシくんのこころの声を聴くのを止めて他の出場者

達の声を聞いてみた)

「いや〜さっきは君のおかげで助かったよ。危うくぶつかる所だったんだ

から〜」

「いえ、いえ青連者さんのハンドル操作のお陰ですわ〜」

「ここはやはりみんなのチームワークのお陰ですな」

「ベオウルフ、これは一本とられたな。このまま更に加速!」

「了解!」

(そんな3人のやりとりを聴いてわたしは思わずほほえんだ)

「エエイ!ツヨシロボ、こしゃくなまねをしおって、このままではすまん

ぞ」

(「パンダ隊長、よっぽど悔しかったみたいね」2秒差で前を追うパンダ

隊長のこころの声を聞いて、ちょっとおかしく思った)

(あれ、「イマジンカイザーさん、イマジンカイザーさん」

ふとわたしは何かいやな予感がしてイマジンカイザーさんのこころに呼び

かけた。イマジンカイザーロボはトップと10秒差でトンネルに入ろうと

していた)
「え、あ〜!かべがせまってきている、ウワワワアア〜〜〜!!
(イマジンカイザーさんはあわててブレーキをかけた。ロボは壁に激突

する寸前、かろうじて止まった)

「は〜、やっと止まった〜」                          

(が次の瞬間、イマジンカイザーロボは奈落の底にまっ逆さまに堕ちて

いった)

「ウワアワワア〜〜!!」
「イマジンカイザーさん、だいじょうぶかな〜」

わたしは思わずそうつぶやいた

 

7/8 10:04

 イマジンカイザーロボはまっすぐ下に落ちていったが、幸いにも底が

100kmも下だったおかげでイマジンカイザーさんは途中ではっと我に

帰り、底に激突する寸前に体勢を立て直し、前に進むことが出来た。

(「イマジンカイザーさん、大丈夫?」)わたしが早速呼びかけると、

「ひ、ひめさま。大丈夫です〜」

との答えがあってほっとした。

「イマジンカイザーロボ、かろうじて体勢を立て直し、底を進み始めまし

た!しかし、トップとは約2分30秒差がついています」

との司会者の声が流れる。この決勝の様子はメモリーボールを通じてハモ

ニカ星国だけでなく、カスタネット星国、タンバリン星国を始めトライア

ングル星雲全体、及び地球にも中継されている。わたしは再びツヨシ君の

こころの声に耳を傾けた。

(もうすぐトンネルを出るぞ。僕がそう思った時)

「ツヨシ様。外は溶岩が降ってきています。しかも星力がかかっている様

子。恐らく触れたらアウトかと」

(とベオウルフと並走を続けるツヨシロボが言った)

「どうすればいい?」

「ベオウルフのすぐ下にピッタリつけて、その動きに合わせて回避して

下さい」

「わかった。サーシャさんの予知能力を利用するんだね」

「ハイ。慣れるまではそうされた方が良いかと。失敗は許されませんので」

「了解。ツヨシロボ、ベオウルフの後ろにつけて」

「了解!」

(ツヨシロボがベオウルフのすぐ下&後ろにつけた直後、周囲が明るくな

り、たくさんの火山がある平原が目の前に広がった。コースはその間をぬ

うように続いていた)

「お〜っと、ここでツヨシロボが後退、ベオウルフがついにトップに立ち

ました!しかしツヨシロボもそのすぐ後ろにピッタリつけています。そし

て2秒差でグレート不知火、そのすぐ後ろにパンダ隊長とアンタレス長官

のロボがトンネルを出ました。あ〜っと、何とそこに溶岩が降ってきた!

あ〜っと、第6位メタルスーツロボに命中!なんということでしょう!優

勝候補の一角がここでリタイヤ!RX-7が第6位にあがりました。しかし

ベオウルフは順調に溶岩を回避しています。そしてツヨシロボはベオウル

フを盾にするような格好で、ピッタリつけています。ウマイ!…あ〜っと、

ここで12秒差につけていた第12位、カロン選手がリタイヤ!代わって

12.5秒差のラファエル・シューマッハー選手が12位にあがります。

決勝に入ってここまで11機がリタイヤ、現在22機が残っています」

(続々と後続の機がトンネルを抜けていく中、僕達は溶岩をかわしながら

ベオウルフにピッタリつけていた。だんだん慣れてきて、今では自分でも                                                                         

よけるタイミングが大体つかめるようになってきていた)

「今1分5秒差で第35位、篠原健太郎選手がトンネルを抜けました。後

はダントツ最下位のイマジンカイザー選手が残っているだけです。一方、

現在先頭はベオウルフ、すぐ後ろにツヨシロボ、そして0.7秒差でグレー

ト不知火、パンダ隊長、アンタレス長官がほぼ並んでいます。更にその3

秒差にRX-7が上がってきています

(それからしばらく、激しい先頭争いが続いたが、第2ステージまで残り

200kmになった時、ベオウルフが突然大きく左に向きを変えたのであ

わててついていった。その直後、コースのすぐわきの火山が大噴火を起こした)

「あ〜〜ット、コースのすぐ右にある火山が噴火しました!爆風と溶岩が

先頭集団を襲います!RX-7とアンタレス長官がこれに巻き込まれてリタ

イヤ!パンダ隊長と、グレート不知火は何とか脱出しましたが大きくタイ

ムをロス、ベオウルフとツヨシロボから約3秒遅れました!さあ、第一ス

テージ終了まで後約200km!ステージラップはこの2機にほぼしぼら

れました!!」

「フ〜っ」(司会者の絶叫の後、大噴火を何とかかわした僕はほっと胸をな

で下ろした)
「ツヨシ様、いや〜危なかったですな」

「ああ、もしベオウルフがすぐよけてくれなかったら絶対まきこまれてた

よ。サーシャさんの予知能力はスゴイや」

「そうですな。でもその動きに何とかついてこれたからこそ、あの噴火を

かわせたとも思いす」

「そ、そうだね。ありがとう。ツヨシロボ」

「いえいえ。で、どこでスパートをかけられますか」

「第二ステージは海だからここよりは下になる。溶岩が止み、海に入る直

前がチャンスだと思う」

「私もそう思います。タイミングはおまかせいたしますのでよろしくお願

いします」

「うん」

(すぐ前を行くベオウルフを見ながら僕はうなずいた) 

7/8 10:07

「さあ、いよいよ第1ステージのゴールが近付いてきました。現在トップ

はベオウルフ、すぐ下にツヨシロボ、5秒差でパンダ隊長ロボ、グレート

不知火、更に2秒差でラファエル・シューマッハー選手が5位につけてい

ます。ア〜っと、ツヨシロボが最後のスパート、ゴール直前でベオウルフをかわして7分4秒559のトップで第二ステージに入りました!ベオウ

ルフが7分4秒561の第2位、あ、今イマジンカイザーロボがようやく

トンネルを抜けました!トップとは2分30秒差です。パンダ隊長ロボが

7分9秒311の第3位、グレート不知火が7分9秒407の第4位で通

過しました!次にラファエル・シューマッハー選手のロボが7分11秒387、ミカエル・シューマッハー選手のロボが7分11秒454、デビッ

・シューマッハー選手のロボが7分11秒676で通過しました。それ

からティンクルマジンガー7分13秒288の8位で、アイルトン・ゼ

ナ選手のロボが7分15秒908の9位で、プラネット王子のロボが7分

17秒695の10位で通過しました!続いてアストロ・アテムが7分

20秒117、アランブロストのロボが7分23秒567、エウロパ教

授のロボが7分25秒998で通過しました。更にジュピター王子のロボ

が7分28秒335で、ベガ巡査長のロボが7分30秒145、ルナ巡査

のロボが7分30秒454の16位で、ティンクル・ガンダムが7分32

秒212の17位で通過!続いてヒデ選手のロボがトップと約30秒差の

18位、ティンクル・バルキリーが約33秒差の19位で、マーズ輝き自

然度チェックビトのロボが約35秒差の20位、ステラ選手のロボが約

40秒差の21位で通過しました。それら佐藤卓也選手のロボが約43

秒差で、ニック選手のロボが約45秒差の23位で、オムニ・アスリート

が約48秒差で、ティンクルダイナマイザー約52秒差の25位で通

過しました。また大鷲郷選手のロボが約55秒差で、ティンクル・エヴァ

ンゲリオンが約58秒差で、鉄人22号が約1分差の28位で、片山左京

選手のロボが約1分5秒差の29位で、篠原健太郎選手のロボが約1分

10秒差の30位で通過しました!そして今、ようやく最下位のイマジン

カイザーロボが9分5秒479で通過しました!何とトップとの差を約

30秒もつめています!これはすごい!と思ったらイマジンカイザーロボ

がトンネルを抜けた時にはちょうど噴火がおさまっていたために、これだ

けの追い上げが出来た模様です。なお、これまでの順位は現在輝きポイン

トが集計中であるためにタイムポイントのみによる暫定的なものです。ま

もなく第1ステージの総合順位が、発表される見込みです。それにしても

イマジンカイザー選手、まだ2分あまりのタイム差があるのにあせること

もなく、不敵な笑みを浮かべて第二ステージに入りました。何か秘策があ

るのか、それとも単なる開き直りなのでしょうか?今後の追い上げが楽し

みです。あ、今総合順位が出ました!」

(司会者の声と同時に操縦席のメモリーボールにも総合順位の表が映し出

された)

「総合ポイントはツヨシロボとベオウルフが99ポイントで並びました!

しかし、予選の順位により、ツヨシロボが総合1位です!以下グレート不

知火が第3位、パンダ隊長が第4位となっています」第二ステージへ続く

                                                                                               
                             

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