新コメットさんの日記最終章「わたしの夢」その2「実技試験」前半

 

コメットさん:21才。ハモニカ星国の王女。雪ノ下保育園の星(年少)

組の見習い保育士。夢をかなえるために保育士試験に挑戦し、筆記試験に

合格する。

なつねさん:21才。雪ノ下保育園の宇宙(そら)(年長)組の見習い保育士。コ

メットさん、まきこさんと同じ専門学校のクラスメートだった。保育士試

験に挑戦し、筆記試験に合格。2才下の妹がいる。明るくて積極的。イラ

ストを描くのが得意。オースタラリアに移住した藤吉家の人々に代わって

コメットさんと一緒に住み始める。

まきこさん:21才。雪ノ下保育園の月(年中)組の見習い保育士。非常

に頭が良く、保育士試験筆記試験を試験会場トップの890点で通過。3

才上の姉がいる。13才から愛力スーパーバージョンを使う事が出来る。

ねつねさんと共にコメットさんと一緒に住み始める。

 

三島圭佑(ケースケ):23才。コメットさんの「星の恋人」。18才でライ

フセーバー試験に合格し、資格を得る。世界一のライフセイバーとなる夢

をかなえるためにオーストラリア・ゴールドコーストで修業中。

 

寧々(ネネ)ちゃん:12才。コメットさんがかつて地球でお世話になった

藤吉家の主人、景太郎パパ達のふたごの妹。ハモニカ星国での留学を終え、

鎌倉の家に戻るがその後オーストラリア・シドニー近郊に移住する。

剛(ツヨシ)くん:12才。同じくふたごの兄。同じくハモニカ星国での留

学を終え、鎌倉の家に戻るが、オーストラリアに移住する。

景太郎パパ:ツヨシ君、ネネちゃんの父親で建築設計士。一時帰国してい

たが、再びオーストラリアに移住。

沙也加ママ:ツヨシ君、ネネちゃんの母親。景太郎パパと共にオーストラ

リアに移住。

ラバボー&ラバピョン:コメットさんのお供&ペット

 

 

8/31 5:50

 次の日、この日まで休みをとっていたがわたしはかなり早めに起きた。

この日オーストラリアに帰ってしまう景太郎パパ達と日本での最後の朝食

を共にするためだった。

「おはようございます。沙也加ママ。出発の準備は出来ました?」

「ええ。大丈夫よ。でも今回は一時帰国だったから大した荷物もないけど

ね」

「そうですよね。本当は空港まで一緒に行きたい所なんだけれど、すみま

せん」

「いいのよ。まきこさん達、8時には来るんでしょ?」

「ハイ。あ、ツヨシ君、ネネちゃん、おはよう」

「お早う、コメットさん」「おはよう、コメットさん」

 この日は景太郎パパ達と入れ違いにまきこさんとなつねさんがここに引

っ越してくることになっていた。藤吉家のみんなと別れるのは寂しいけれ

ど、2人と一緒に住むことが出来るのは楽しみであった。

「いただきま〜す!」

「みんな、あんまり時間がないからちょっと急いで食べてね」

沙也加ママ

「ハ〜イ。景太郎パパ、この後何時に出るんですか?確か6時半ですよ

ね?」

「7時すぎに大船駅を発車する成田エクスプレスに乗らなければならない

から、6時半だとちょっと遅くなるんだ。6時半前には出るつもりだけど、

後20分くらいしかないね。急ごう」

「ハ〜イ。ン、ツヨシ君、どうかした?」

 わたしはツヨシ君がちょっと元気のない様子なのに気付いて言った。

?いや、何でもないよ。ただ、もうすぐコメットさんとも会えなくな

るから、ちょっと…」

「そっか。大船駅までは一緒に行けるし、今夜は先に行ってケースケと待

ってるから、大丈夫だよ。ツヨシ君達の向こうの家も早く見たいしね」
「ウン、僕も早く見たい」「私も見たい」

「ツヨシ、ネネ、向こうの家はもっと広いぞ〜特にお前達の部屋がな」

「ホント?」

「ああ。これからはお前達が一番大きくなる時だからな」

「向こうとしては、標準サイズみたいだけどね」

と沙也加ママが微笑みながら言った。

「ハハ〜」

食卓に笑いの渦が沸き起こった。

 

6:20

 食事の後、ツヨシ君達は手早く用意を整えると、玄関に集合した。そし

て家の中の方を向いて、

これまでお世話になりました。しばらく離れるけど、元気でね

と言って頭を下げた。その時、

「達者でな〜」

という声が聞こえてきた気がしたので、びっくりして思わず、

「え?」

と言ってしまったが、景太郎パパは何くわぬ顔で

「お、コメットさんにも聞こえたようだね」

と言ったので更にびっくりした。

「もしかして、景太郎パパにも聞こえたんですか?あの声が」

と不思議に思って聞くと、

「ああ、もちろん。ここにはもう、10年以上住んでいたからね。さっき

のはここの主の声だ。『達者でな〜』って言ってただろ?」

「エエ」

「そうか〜。コメットさんもここに住むのは5年位になると思うから、こ

この主から『ほんとうの住人』として認められたのかも知れないな」

「そうね」

と沙也加ママが景太郎パパをちらっと見ながら答える。わたしは

「何とも言えない、あたたかいもの」を感じていた…
「そろそろ行こうか」

と景太郎パパは言って、玄関の引き戸を開けた。

「ガラガラ〜」

心地よい音と共に朝日が差し込んできた。

 

7:00 

 それからわたしはみんなと一緒に稲村ケ崎駅から江ノ電に乗り、鎌倉駅

に向かった。そこから横須賀線で大船駅に向かい、何とか発車約10分前

には駅に着くことが出来た。

「じゃあ、みんな、また後で」

「気をつけてね」

「コメットさん、向こうで待ってるからね」

成田エクスプレスに乗り込んだツヨシ君達が言う。

「わたし達の方が早く着くと思うけどね」

 とわたしが言った直後、発車のベルが鳴り、みんなが手を振り始めた。

わたしもそれに答えて手を振った。やがてドアが閉まり、列車ゆっくり

と動き始めた。思わず足が動きかけたが、その後を追うことはしなかった。

しかし何とも言えない何かを感じたわたしはしばらくどんどん小さくなる

列車を見つめていた…

 

8:00

 それからわたしは家に戻り、2人が来るのを待った。8時ちょうどに玄

関のチャイムが鳴り、2人が顔を出した。

「おはよ〜コメット」「おはよう、コメット」

「お早う。まきこさん、なつねさん、ようこそ藤吉邸へ」

「おじゃましま〜す」「おじゃましま〜す」

 荷物を持った2人が玄関から中に入ってきた。家の中がとたんに華やい

だ。ほのかにいい香りもする。

「2人には景太郎パパと沙也加ママの部屋を使ってもらうことになるから、

案内するね」

「ハ〜イ」「は〜い」

 わたしは2人を景太郎パパ達の寝室にまず案内した。

「ここが2人の寝室よ」

「フ〜ン、結構広いんだね。気にいったわ」「私も」

 嬉しそうに部屋のあちこちを見回している2人を見て、わたしも嬉しく

思った。

「それからここが景太郎パパの仕事部屋で、こっちが沙也加ママの部屋

よ」

「私はここがいいな。まきこ、あなたはあっちの部屋でいい?」

 と景太郎パパの部屋を見ていたなつねさんが言うと、

「ええ、いいわよ。私はこっちの部屋が気にいったから」

と沙也加ママの部屋を見ながらまきこさんが応えた。

「良かった。じゃあ、決まりね。2人とも荷物を自分の部屋に運んでいい

わよ」

「あ、でもコメット、私の部屋はなつねの部屋からしか入れないから、寝

室の窓の右端にドアを作ってくれない?」

「ええ、いいわよ。あ、もうひとり聞かなきゃいけないひとがいるんだ

った。ちょっと待ってね」

 わたしは星力でこの家の主に呼びかけ、すぐに許可を得た。それからバ

トンを出してふり、2人の寝室とまきこさんの部屋をつなぐドアを作った。

「エトワール!これでいいかしら」

「ええ。いい感じだわ。さっきは誰に聞いてたの?『輝きの元である方』?」

「この家の主よ。景太郎パパ達が言ってたわ。姿は見えないけど、声が聞

こえるの。わたしも今日聞こえるようになったばかりだから、あなた達も

そのうち会えるかも」

「そうなんだ。じゃあ〜お礼を言わなくっちゃね」

とまきこさんはほほえむと、アガペー変身した。更にスーパーバージョン

に変身した後、

「この家の主さん、ありがとう」

と愛力で呼び掛けていた。

「コメット、私にも聞こえたわ!『うん、よろしくな』ですって」
まきこさんが嬉しそうに言うのを聞いて

「いいな〜2人とも。私には全然聞こえなかったわ」

となつねさんが言ったので

「大丈夫、ツヨシ君やネネちゃんにも聞こえてるから、なつねさんにも聞

こえるようになると思うわ。じゃあ、後はよろしくね」

と言った。

了解!

 2人の元気な声が部屋の中に響き渡った。

 

12:00

 2人が自分達の部屋を整えている間にわたしは星国に連絡し、星のトレ

インを1時すぎにここに到着するようたのんだ。お昼近くになってみんな

で台所に行き、2人に台所用品の場所等を説明しながら昼食のチャーハン

を作った。

「みんなで作るのって楽しいね」

「ええ。とってもおいしそうよ」

とまきこさんが言うと、

「ああ〜早くたべたい〜」

となつねんが言たので、思わず吹き出してしまった。

「ハハハ〜」

みんなも笑い始めた。

 12:06

「いっただきま〜す!」

「ああ〜おいしい!」

 それからわたし達は出来たてのお昼を食べながら楽しく語り合った。そ

して1時頃、オーストラリア東海岸、ゴールドコーストにいるケースケの

元に向かうため、玄関で2人に別れを告げた。

「じゃあ、行ってくるね。夜には戻ってくると思うけど、遅くなると思う

わ」

「ゴールドコーストでデートか〜いいな〜」

「楽しんできてね。」

う、うん…

 わたしはちょっと恥ずかしいような、何とも言えない気持ちになりなが

ら、答えた。それからティンクルドレス姿に変身し、ラバボーを呼び出す

と一緒に大空に舞い上がった。すると間もなく星のトレインの汽笛が聞こ

えて来た。

「ひめさま、来たみたいだボー」

「ウン。あ、あそこに輝きが見えるわ。ラバボー、まっすぐ行って」

「了解だボー」

 星のトレインが見る見る大きくなって、ドアがハッキリ見えるようにな

った。それから間もなくわたし達は車内に乗り込んだ。すると汽笛が鳴り、

列車がゆっくりと走り始めた。

 

14:00(オーストラリア シドニー地区標準時間15:00)

 わたし達はオーストラリア上空に来ていた。左側の窓からは真っ青な海、

右側からは薄い茶色と緑が混ざった陸地が見え、その間にエメラルドグリ

ーンに輝くサンゴ礁が顔を見せていた。列車はサンゴ礁に沿うように進ん

でいた。

「キレイ…」

 わたしが思わずそう言うと、

「そうなのピョン」

 いつの間にか出てきていたラバピョンがそう言った。

「あ、ラバピョン。ラバボーは?」

「ここにいるボー」

 ラバピョンが答えるより早く、ラバボーがティンクルスターから飛び出

して来て言った。

「ひめさま、もうすぐ着くみたいダボー」

「ホントだ。ラバピョンは中に入ってる?」

 わたしはサンゴ礁がほとんどなくなり、砂浜が大きく広がるようになっ

た海岸を見ながら言った。海は穏やかで白波はほとんど見られなかった。

「ウウン、ラバボーと一緒に海を見ていたいからここにいるのピョン」

「わかったわ」

 それから間もなく、大きなヨットハーバーが遠くに見えてきた所で、わ

たしとラバピョンはラバボーに乗り換え、ヨットハーバーに程近い、ケー

スケの家を目指した。海岸から少し入ると、すぐに平屋建てのケースケの

家が見えてきた。

「ひめさま、ケースケがいるみたいダボー。下に降りたらボー達はティン

クルスターの中に戻るボー。ラバピョン」

「ハイだピョン」

「ホントだ、ケースケ〜」

とわたしが大きく手を振るとケースケもそれに気付いて手を振ってくれた。

わたしがラバボーから降りると2人はすぐにティンクルスターの中に飛び

込んでいった。

「そろそろ来る頃だと思ってたんだ」

ケースケは相変わらずいつもの調子で言った。

「そう。うれしかった。ここで会うのは久しぶりだね」

何だか胸がドキドキする。

「(最後に会ったのは)おまえが星国に行く直前だったから、5ケ月になる

な」

ねえ、ケースケ〜、海に行こう

 思わずケースケの胸に飛び込みたくなりような衝動が沸き上がってくる。

わたしはことばに合わせるように視線を海に向けた。

「エ?これから空港に出迎えに行くんじゃないのか?車で4時間近くはか

かるぞ」

 ケースケはちょっと怪訝そうな顔をして言った。

「だ〜いじょうぶよ。星力、もとい、恋力を使えば。2時間かからないわ」

「あ、アア、そうだったな。でもあれは

 と言いかけたケースケは、わたしの視線に気付いて

「わ、わかったよ。行くよ、行く」                           

とあわてて言い直した。

もう、ケースケったら。。最初はわたしが運転していい?」

「ああ。空港まではオレが運転すっからな。車、出してくる」

と言ってケースケが歩き出した途端、からだが熱くなって思わず

ラブリン変身してしまった。

 それから間もなく、ケースケの日本製の軽自動車が目の前に止まり、彼

が降りてくるのと入れ違いに右側の運転席に乗り込んだ。すると、わたし

が呪文を唱える前に、車がラブリン変身してしまった。すぐに変化したタ

イヤから恋力を噴射してラブリンカーを浮上させ、海に向かった。目の前

に真っ青な海が広がる。

ワア、キレイ〜」

思わずわたしはそう言っていた。それから一旦車を減速させ、バリヤーを

展開させた後、

「じゃ、いっくよ〜」

と言いながら、海の中に入っていった。青色が次第に濃くなっていく。こ

の辺りには、サンゴはほとんど見あたらなかった。代わりに色とりどりの

魚の群れが時々通り過ぎる。ある程度沈んだ所で車をまっすぐに進めた。

それから2時間近く「海中ドライブ」を楽しんだ。あっと言う間だった。

その後一旦家に戻り、少し休憩した後、ケースケの運転で空港に向かった。

ケースケはラブリンカーを浮上させると、アクセルを吹かしながら言った。

「んじゃ行くぞ」

 わたしがうなずくと同時にラブリンカーはピンク色の線となって一直線

にシドニー空港に向かっていった。

17:50(現地時間 18:50) 

  わたし達はシドニー郊外に来ていた。既に日は沈み、きらめく街の明か

りが次第に大きくなってくる。ケースケはラブリンカーの高度を次第に下

げ、草原に着地させた。わたしがバトンをふって車を元に戻し、自分も変

身を解いた後、ケースケは再び車を走らせて空港に向かった。

「そろそろ着く頃ね」

「ああ。でも入国審査もあるから到着ロビーには俺達の方が早く着くな」

「ええ」

(ツヨシ君達にも早く会いたいけれど、ケースケともう少し2人でいた

い)などと思いながらわたしは答えた

 

18:25(現地時間 19:25)

 わたし達が到着ロビーで待っていると、向こうからスーツケースを持っ

た藤吉一家がやって来るのが見えたので、手を降った。ツヨシ君やネネち

ゃんもすぐに気付いて手を振ってくれた。みんな元気そうだった。

「ケースケ兄ちゃん、コメットさ〜ん」

「よお、久しぶり。2人とも元気だな」

「ウン」

「ケースケ、ただいま。元気そうだな」

「師匠こそ。あ、レストランはこっちです」

コメットさん、いこ、いこ」

とわたしの手を引っ張るかのようにネネちゃんが言いながら歩き出した。

「ネネちゃん、あ、待って〜」

と言いつつ急いで後についていく。

もうネネったら

それを見ていた沙也加ママが笑いながら言った。それからケースケの案内

で空港内のレストランに入り、ディナーを食べた。

「あ〜おいしかった。そろそろ帰ろうか」

と景太郎パパが言うと、

「あ、俺の車には5人しか乗れないな。どうする、お前?」

とケースケが聞いてきたので

「わたしはラバボーに乗って追いかけるから」

と答えた。

「大丈夫か?師匠の家にはまだ行ってないよな?」

「ラバボーのセンサーもあるし、だいじょうぶよ」

「じゃあ師匠、行きまし蛯、」

 ケースケが立ち上がりながら言った。それからみんなでレストランを出

て、駐車場に向かい、そこでみんなと別れるとラブリン変身してラバボー

を呼び出し、星空に舞い上がった。

「え〜っと。駐車場の出口はあっちだから〜。ラバボー、見つけた?」

「ひめさま、あそこだボー」

ラバボーが駐車場出口付近にいたケースケの車に気づいて言った。

「ホントだ。じゃあ、あの車について行くわよ。あ、ラバボー飛行機が離陸しようとしてるわ。高度を下げて」

「了解ダボー」

 わたし達はケースケの車に向かってグングン高度を下げていった。車の

ライトの輝きや家々の明かりが次第に大きくなる。その直後、ライトを点滅させながら、ジャンボ機が滑走路から飛び立っていった。

「ラバボー、向こうも気付いたみたいだよ」

「ツヨシ君とネネちゃんが手を振ってるボー」

「おお〜い。ラバボー、少し高度を上げて」

 手を振りながらわたしが言うと、

「了解ダボー」

とラバボーは答えて南十字星が輝く星空に舞い上がっていった。

 

20:00(現地時間 21:00)

 わたし達は藤吉家の新しい家の上空に来ていた。次第に高度を下げ、2

階建ての家の広い庭の一角に着陸する。家の大きさは一見、鎌倉の家とほ

ぼ同じに見えた。しかし、中に入ってみると、部屋の数も多く、明らかに

広かった。景太郎パパの話しでは、この家は鎌倉の家と縦横はほぼ同じだ

が、L字型ではなく、長方形なので、その分広くなっているらしい。ツヨ

シ君、ネネちゃんも気にいったようだった。

「それじゃ、みんな、おやすみなさい。また遊びにきますね」

と玄関でわたしが言うと、

「保育士試験、がんばってね」

と沙也加ママ。

「からだに気をつけて」

「景太郎パパこそ」

「コメットさん、今までほんとうにありがとう。とっても楽しかった」

「私も楽しかった」

そう言う2人の目には涙がにじんでいた。わたしも込み上げてくるものを

感じていた。

「わたしもとっても楽しかった。元気でね」

2人の瞳をまっすぐ見つめながらやさしく語りかけると、2人は黙ってう

なずいた。

「じゃあ、みんな。週末にはまた来ます。コメット、行くぞ」

「ええ。ケースケも元気でね」

「ああ」

 ケースケの言葉に押し出されるようにしてわたしは玄関を出て、ラブリ

ン変身し、ラバボーに飛び乗った。一方、ケースケは自分の車に乗り込ん

でエンジンをかけた。そしてケースケの車が発進すると同時に星空に飛び

上がった。

「ひめさま、来たみたいだボー」

「そうだね」

星のトレインの汽笛が夜空いっぱいに響き渡った

「その2後半」に続く

 

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